COLUMN
コラム 江戸城の石垣
ひとつは鎹(かすがい)で、現在も住宅建設に使われています。もうひとつは千切り(ちぎり)と呼ばれるものでやはり現在も木工事で使われています。最後に楔(くさび)で、鎹や千切りで石と石をつないだ部分に打ち込み、緊結を強固にしています。そして、これらが銅で出来ていました。昔の人たちは錆びにくく、多少の粘性を持った銅の特性をよく理解していたようです。
当社はこの時に清水建設様より依頼を受け、鋳物で銅製の楔を製造し、納材しました。
当社の技術はこんな隠れたところにも活かされています。
注1)鎹とチギリの写真は『皇居参観ガイド』のページから引用させていただきました。
注2)楔は当社製造品の現物写真です。
注3)レベルを調整するための銅製の敷金という部材も出てきています。
注4)ローマの円柱にも輪切りになった円柱をつなぐために銅製アンカーピンが使われているそうです。